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io scelgo noi  日々イタリア、ピエモンテ

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ワタクシ的スキャンダル

毎日平均して1時間は歩いているのに、さらに太ってきたワタクシです。
なぜ?なぜ?という思いをストレートに夫にぶつけたら、
「歩きまくっているから筋肉付いたんだよ、筋肉!」
という男性らしい答えが・・・

筋肉なんて要らないから、痩せさせてぇぇぇ〜〜〜。


さて、イタリア語っちゅうもんは英語よりよーっぽど複雑で、適当なイタリア人がイタリア語をまがりなりにも話しているっていうのは奇跡だ、と私が思っていることは何度もお伝えしてきたのですがね。

昨日も私の中で「イタリア人はイタリア語を知らない」論がさらに裏付けられるような場面を目にしたのです。
それはテレビニュースのレポーターを中心に R の発音がおかしいイタリア人がたくさんいる、とかそういう付録的なことではなく、イタリア語の根幹に関わる部分でのイタリア人の勘違いでござりました。


それは職場で起きたことでした。
ここ最近、私、イタリア男子20歳にひらがなを教えておりまして。
そのイタリア男子が私が日本人らしく勤労している間に、ワタクシお手製の「ひらがな表」を使ってとある文章を作りました。

「△△△(私)é ぺっしま いんせにゃんて。」

つまりは私は最低の先生だ、というイタリア語の文章をひらがなで書いただけなんですが、問題はその意味にあるのではなく(や、それもけっこう問題・・・)!!
このイタリア人男子が é という文字を私の名前のあとにもってきたことにあります!

イタリア語を学習されたことのある方なら絶対に学ばれたことだと思うのですが、動詞 essere の活用は、
io sono
tu sei
egli è
noi siamo
voi siete
essi sono
これは揺るがないイタリア語の規則ですわよね?
なのにこの男子は è を使うべきところで é を使いよった!

ワタクシ正々堂々と突っ込ませていただきました。
私:「間違ってるじゃん、é じゃなくって è でしょう?」
イ男:「é が正しいんだよ、北イタリアでは è はほとんど使わないよ。」(自信満々)
この言い訳もいかがなものかー!!


私の知る限りでは、やや開いた感じの発音の「é」 を使うのは perché や affinché などの時で、essere の三人称単数の活用形はすべてやや閉じた感じの発音になる「è」 を使うというのが鉄則だったのですが・・・

でもねえ、驚くべきことに é の間違った使い方をするのは彼だけじゃあなかったんです。
それは以前とあるイタリアの旅行会社のサイトを見ていたときのこと。
そのサイトでは è であるべきところがすべて é で書かれていたのです。
その時以来私の意識の中で「なんでやねん。」という思いがありました。

まさかその疑問に昨日再び出会うとは・・・

帰宅して夫に聞くと、
「イタリアの歴史が始まって以来そういう(どうでもいい)疑問をもった人、初めてなんじゃない?」
から始まって、
「è と é の違い?どうでもいいんじゃない?」
と展開して、
「ボクはアクセント苦手で存在意義も分からないけど、今まで間違いを指摘されたことはない!」
と開き直って終わりました。

夫は間違って書かないことは知っていたのですが、無意識に書いていたとは。


やあ、私一人で鼻息荒くなっちゃった一日でした。
matterello(めん棒)をほとんどのイタリア人が mattarello と書いて「マッタレッロ」と呼ぶこと以来の衝撃。

しゃべらせれば一人で何時間でも話せそうなイタリア人たちなのにねえ。
文法はごくごく簡単なものを無意識に日々愛用し、こだわらない、これが私の「イタリア人的イタリア語」の印象です。
by ioscelgonoi | 2010-03-26 01:14 | ITALIANO