以前イタリアで新車を買うときに EURO 0,1,2 規格のクルマを廃車すれば政府から補助金が出て、新車を買うちょっとした足しになる、という incentivi の話を少し書いたのを覚えてらっしゃいますか??
そのステキな補助金、どうやらおそらく今年はやめておこうという決定が今日当たりに行われるとか。
別に新車を今年中に買おうと思っていたわけでもなく、ウチのクルマはその補助金の対象外の EURO 3 規格のクルマだったというがっかりな事実が発覚したりしていたにしても、ショッキングな決定です。
実際にフィアットの1月の受注数は昨年最後の数ヶ月に比べて50%減だったそうで、フィアットだけではなく色んなメーカーはそれぞれに「こんな割り引きしますから〜。」ということを CM でアピールして販売促進に必死。
それに少し踊らされている夫・・・
そんな夫をお尻目に昨年10月にスベリ込みでその補助金を手にし、新車を購入した夫の同僚 S さん。
というよりもただ見るだけのつもりでフォードのディーラーをのぞきにいったら、ディーラーを出た時にはなぜか新車購入の契約書を手にしていた、というのが正しいようです。
ブルーの Fiesta、しかもほぼフルオプションを希望したばっかりにその新車を手にしたのはつい最近のことです。
車を引き取りにいく前の夜はドキドキして眠れなかったというほどのクルマ好きの S さん。
彼のドキドキに反して夫の反応は冷たく、夫に新車のスバラシさを理解させようと、S さんは自分のクルマで一緒に通勤するように夫にお願いしてきました。
さすがフルオプションなだけある彼のクルマには Viva voce という機能があって(+300ユーロ)、バックミラー近くのマイクで指示を出せばそれをクルマが理解して実行するという「おおお!」なモノらしいのですが・・・
月曜の朝なのにウキウキで、Viva voce を試すとですね。
S さん:「Radio, accendere!!」(ラジオ、スイッチオン!!)
新車:「・・・・・・・・・・」(反応なし)
S さん:「Radio, accendere!!」
新車:「ウィ〜ン、ウィ〜ン。」(ワイパーが動いた!!)
という感じで全然ダメ。
調整しないとね、と S さんは必死にクルマの肩をもっていたそうです。
そんなこんなでなかなか新車の良さが実感できなかった夫は質問してみることに。
夫:「やっぱりペダルとかもこう、新車って違うわけ?」
S さん:「ニコラのクルマ(同じくフォード)と同じだよ。」
夫:「やっぱりハンドルのキレ具合とかも違うわけ?」
S さん:「ニコラのクルマと同じだよ。」
なーんだ、それなら別に今のクルマでもいいか、と思った夫の新車試乗でした。
新車のニオイは気に入ったそうですが。
いつの日か我が家が新車を買うなんてなった時にはどうか補助金が復活してくれますように。
とはいえ実は私が一番スキなクルマは古いパンダです。