2ヶ月ほど前にイタリア中南部で大地震が起きたばかりですが、イタリアでまたしても悲劇がおきました。
はじめてこの悲劇をテレビで見た時には絶句するくらいに驚いて、さらには信じられませんでした。
その悲劇とは...
月曜日の24時頃、トスカーナ地方の Viareggio という街の駅にさしかかった GPL (液化石油ガス) を積んだ貨物列車が、1両目のタンカー部分から脱輪し、さらにはタンカー4、5両分が横転し、そこから GPL が漏れでてさらにはそこに発火したんです。
それが大爆発と大火災を巻き起こして付近のマンション2棟ほどは全壊。
その周辺にあったバイクや車は窓などのガラス部分は全て吹き飛んだり、そして車体自体も黒こげ。
車の燃料として安くて最近人気がでている GPL がこんな事故を引き起こすなんて。
今日のイタリア時間13時時点では死者17人、行方不明者3人。
消防隊員は夜通しでがれきの中に残った人たちの捜索をしています。
さらには GPL がもれなかったタンカーについても温度を一定に保ってさらなる爆発を防いだり。
この事故、どうして発生したのかまだ分からなかった時、夫になんでだろう?と言ったら、
「イタリアではどんな電車が使われているかよーく知ってるでしょう?」
という返事がかえってきて、そうでした、イタリアの電車はかなり古いのでした。
実際この事故の原因となった GPL 積載のタンカー付き列車も劣化が進み、車輪の部分はさびで腐食していたとか。
それが原因で脱輪につながったとも言われています。
イタリアでは、日本でなら戦前に走ってたんじゃ?というような電車も多くって、タイムスリップした錯覚に陥るくらいなんですが、外見が古いだけならまだしも、メンテナンスもなってないんじゃあえらいこっちゃです。
特にそんな危険物を運ぶような貨物列車でそんな手抜きをされては困りますよね。
数日前にはフィレンツェ・ボローニャ間でこれまた貨物列車が脱線して、犠牲者こそ出なかったものの列車のダイヤにそれは大きな影響を及ぼしましたし。
今回も例にもれず、ローマ発、ジェノヴァ経由でトリノに行きような列車を中心に大きな遅れが出ているもよう。
毎日いつも通りに暮らせていることってシアワセなことなんだなあと改めて思います。
ふとした瞬間にすべてが奪われてしまうような悲劇に出会うのって、もはやそう珍しくはない世の中ですもんねー。
でもこの Viareggio の悲劇や、エールフランスに引き続いてイエメン航空の飛行機墜落をうけても言えることですが、メンテナンスなどで未然に防げることは当然未然に防いでほしいです。
空はのんびり蒼いのに、ねえ。